2019/4/24

アルコール依存症は意志の弱さと関係ありません
 
 
アルコール依存症は本人は断酒したい禁酒したいと思っていても、ついついお酒の誘惑に負けてしまう病気です。普通の人から見れば意志が弱いだけに見えてしまうものであり、本人からしても自分の弱さが原因だと思ってしまいがちです。

しかし、アルコール依存症というのは意志の問題で片付けることができるほど簡単なものではなく、深刻な問題です。当たり前のように飲まれているため、普通の人がお酒を危険な薬物だと認識をしていませんが、アルコールというのは麻薬に負けず劣らず危険性のある薬物です。
 

特に精神的な依存度の高さは他の薬物よりも高いとされているだけに、一度ハマってしまうと抜け出すことは容易ではありません。アルコールの特性を考えるとアルコール依存症は誰にでも起こり得るものであり、一度そうなってしまうと意志の力だけで抜け出すのは極めて困難なものとなります。
 

それだけにアルコール依存症で苦しんでいるときには、自分の力だけで解決をしようとするのではなく、人の助けを借りてみることも大事なことになります。自助グループに通う
ことも考えておきましょう。本人だけ、家族だけに頼って断酒を続けていくことは困難なことです。同じ仲間同士で話し合うことで、精神的に楽になります。
 
アルコールを大量に飲んでいると、不安や寂しさが強くなります。酒を飲んでいなくても不安になることはよくあります。しかし断酒は簡単にできます。入院しても退院したあとまた飲んでしまうでしょう。いつでも飲める状態で断酒しなければ長く続けられません。薬も飲んではいけません。薬を使えば薬に頼ってしまいます。どんな薬でも効果はほとんどありません。アルコールに依存している状態というのは、アルコールに洗脳されている状態なのです。
 
洗脳されていれば、入院しても、薬を使っても無意味でしょう。アルコールを断ち切り、洗脳を取り除いて、断酒することに喜びを感じなければなりません。目標を決めるのでもう少し頑張ってみようと思うことができます。
 
アルコールは、薬物だと理解しなければなりません。目標を決めると断酒の継続は簡単です。洗脳を解くためにカウンセリングを行うのです。
 
 
アルコール依存症を克服するために、誰かの力を借りるというのは決して恥ずかしいことではなく、克服のための近道だと覚えておきましょう。