2019/4/24

アルコール依存症は否認の病気

 
 
 
お酒は昔から百薬の長とも呼ばれていますが、飲みすぎるとアルコール依存症になる危険があります。アルコールは依存性の高い薬物なので、習慣的に大量のアルコールを摂取していると一旦禁酒や断酒をしても元に戻ってしまう人も多いです。
 
 
「アルコール依存症」は「否認の病」とも呼ばれています。これは、本人が「アルコール依存症」に陥っていることをなかなか認めたがらないということが多いという意味です。さらに、禁酒に成功し「アルコール依存症」が完治したと思いしばらく経ってから飲んだ際にまた元の状態に戻ってしまう再発のしやすさもその厄介さと言えます。
 
強い意志で断酒しなければその治療は行えないので、本人が強い意志をもってその治療にのぞむとともに家族をはじめとした周囲のサポートもその完治にあたっては必須と言えます。
 

アルコール依存症は、精神依存と身体依存の両方の可能性があります。
身体依存は、10日前後で終わりますが、眠れないなどの禁断症状があります。10日経てば強い欲求は収まって来ます。しかし、精神依存は1年くらいかかります。1年と言ってもカウンセリングを受けて50日経てば、慣れて来ます。
 

飲酒中心の生活になり仕事にも影響が出て失業する人もいます。
失業して経済的に破綻すると、家庭生活もうまくいかなくなり離婚する人も多いです。
依存症患者の場合、自覚症状がない人もいるため周囲の人が注意してあげることも大切です。
 

アルコール依存症の離脱症状は特徴があるので、離脱症状が見られるようであれば専門の医療機関に相談した方が安心できます。依存症患者は自分で自分の気持ちをコントロールできなくなるので、専門的な治療が必要になります。
 
       
依存症の治療は2種類あり、ひとつはアルコール離脱の治療で薬物療法が中心です。
断酒の継続を目的とした治療は、薬物療法と心理社会的治療を組み合わせて行います。
認知行動療法や集団精神療法が主流で、最近は自助グループも増えつつあります。