2019/5/16

再飲酒すれば連続飲酒になってしまう

 

アルコール依存症で怖いのが再飲酒です。再飲酒とは、一度禁酒・断酒に成功したのに、何らかのきっかけで再度飲酒してしまうことを言います。再飲酒すると、断酒前よりもさらにひどい状況に陥ることが多く、しかも、ごく短い期間でその状況に至ってしまうことがほとんどです。

 

再飲酒すると、そのまま連続飲酒につながることが多いです。臓器障害など体に疾患を抱えている人なら、再飲酒によってその症状が悪化することは確実で、場合によっては死に至ります。また、精神面もこれまで以上のどん底を経験します。依存症真っ只中の自己中心的な考えにふたたび支配され、お酒さえ飲めれば何がどうなってもよいという気持ちが強まるのです。

 

再飲酒してもまた禁酒・断酒すれば、ふたたび回復への道を歩めるのではないかと思うかもしれません。しかし、それはかなり困難なことです。一度再飲酒したらふたたびやめても三度、四度と飲酒してしまう人がほとんどでしょう。だからこそ、アルコール依存症が不治であり、死に至る病気と言われるのです。

 

再飲酒のきっかけはさまざまですが、本人にとって何らかの危機的状況が起こっていることは間違いありません。それは「自分はやめようと思えばいつでも酒をやめられる」という過信のこともあります。周囲の人には察知できない変化ですが、断酒を続けるには「今日1日だけやめ続けよう」という気持ちが大切なのに、その初心を忘れた時が再飲酒のピンチです。まだアルコールに手を出す前であっても、気持ちはすでに飲んでいた時の状態に戻っているとも言えるでしょう。

 

何度再飲酒してもやり直すことは可能ですが、どんどん難しくなることは否定できません。そうなる前に、お酒をやめ続ける気持ちを常に持てるように人とのつながりを大切にしてください。カウンセリングも自分を見つめ直すのに有効です。

 断酒のカウンセリングはこちらです。