2019/6/6
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アルコールのことで悩んでいる女性 |
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女性は、男性よりもアルコール依存症になりやすいことがわかっています。肝臓の大きさや体内の血液量が男性より小さいため、同じだけお酒を飲んでもアルコールの血中濃度が男性より高くなります。また、男性より脂肪が多いためアルコールの代謝が進まず、男性より長時間アルコールが体内に留まるのです。実際、アルコール依存症を発症するまで、男性が10~20年とされているところ、女性は6~9年と短いというデータがあります。 近年の社会状況の変化でアルコール依存症になる女性が増えています。男女平等が推進されている現在でも、まだまだ女性には「良き嫁」や「良き母」など従来の役割が求められやすいことは否定できません。そのため、女性としての生き方や夫婦・嫁姑の関係などでアイデンティティの確立に悩み、アルコールにストレスのはけ口を求める女性が増えているのです。 アルコール依存症はなった人にしかその苦しみがわからないため、なかなか周囲の理解が得られません。いちばん身近な家族であっても、いまだに「意志が弱いから」と偏見を持たれやすいのが現状です。したがって、アルコール依存症からの回復には、周囲の人たちも正しい知識を身に付けてサポートすることが欠かせません。しかし、女性の場合、男性以上に理解を得られにくく、アルコール依存症になっても孤立しがちという問題があります。 アルコールのことで悩んでいる女性は、一人で禁酒しようとするよりも、理解ある人に助けを求めてください。アルコール依存症からの回復には断酒しかありません。最近では専門機関も増えていますし、女性だけの自助グループもありますので、共感を得られる場は見つかるはずです。一人でそういうところの門を叩くのに抵抗がある方は、まずは当方で気軽にカウンセリングを受けてみてください。 |
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