2020/1/22

お酒の量が増えて習慣化してしまう

 

 アルコール依存症に対する理解が遅れている

 
 
 
 
 日本国内のアルコール依存症に対する理解や認識は、諸外国と比べると必ずしも進んでいるとはいえません。
 

日本では、古来から飲酒はコミュニケーション」のつもりだった可能性があります。
 
「コミュニケーション」を円滑にする手段の一つとして、むしろ尊ばれてきたような経緯があります。
 
 
しかし、それは元来祭り事や祝い事といった機会にのみ容認されていた特別なものでした。ところが、今日この国では、スーパーやコンビニなどでいつでもどこでもお酒が買える状況があります。
 
 
その結果、週末やイベントなどの際に限らず、年がら年中飲酒できるある種異常な環境が整っています。
 

当たり前にお酒が手に入るので、アルコールは依存性も高い薬物の一種であるという認識が忘れ去られています。
 
しかし、お酒はアルコール依存症の原因であるだけでなく、飲酒運転などの社会問題を引き起こす重大な危険を孕んだ薬物だということに間違いはありません。
 
 
 
 
常に適量を嗜むということができれば別ですが、アルコールは依存性が高いので、次第に摂取量が増え、それが習慣になってしまうのが問題点です。
 
お酒をやめたいと思った時には時既に遅し…アルコール依存症に陥っているという仕組みです。
 
 
 
 

 例えば、世界保健機関(WHO)などではアルコール依存症は、薬物依存性と同じカテゴリーに分類されています。
 
 つまり、国際基準では重大な精神疾患の一つですが、日本国内ではその認識が甘い傾向にあります。
 
 ただし、治療ができない病気ということではありません。専門家による適切なアドバイスに従って治療に専念すれば、必ず克服できるでしょう。
 
くれぐれも一人で悩まずに、カウンセリングなどの専門家に相談することが治療への第一歩です。