2020/2/20

アルコール依存症になっていく過程

 

 お酒がないと物足りなく感じ、毎日飲むようになる

 
 
 
 アルコール依存症はどのような過程で進行していくのでしょうか。
 
お酒を飲んだその日に発症するものではなく、習慣的にお酒を飲むうちに、だんだんと進行していきます。
 
まず、スタート地点は習慣的な飲酒です。機会があるごとに飲酒をしていくとお酒に強くなります。
 
アルコールに対して耐性が形成されるのですが、こうなると酒量が増えてしまいます。飲酒をすることで気分が高揚するので、飲酒が止められなくなるのです。

 
 
 
そしてだんだんお酒がないと物足りなく感じ、毎日飲むようになります。
 
酒量も増え、ほろ酔い程度では飲んだ気がしなくなり、記憶が無くなるまで飲むことが多くなります。
 
このころには生活の中でお酒を飲むことが何よりも優先されるようになります。
 
さらに進行すると、お酒が切れると寝汗や悪寒、微熱、不眠、下痢などの症状が出てきます。これを離脱症状というのですが、自分自身では風邪か何かで体調不良なのだと思い込んでいるため気づかないことがほとんどです。
 
 
 
 
 飲む時間が待ちきれずにイライラしたり、酒が原因で遅刻や欠勤をしたり判断ミスを起こし始めます。

ここまではまだ依存症初期です。治療を開始するならこの頃が良いでしょう。中期になると酒が切れたら手が震えたり恐怖感を覚えるので、さらに飲酒をして落ち着かせます。仕事や家庭でもトラブルが増え、お酒をやめたいと思うけれども結局やめられずに飲み続けてしまいます。
 
 
後期になると食事もせずに飲むようになり、肝臓などの疾患も悪化していきます。家族や仕事、社会的信用を失ってしまう人も多いです。治療を始めるのなら、できれば初期段階が良いでしょう。