2020/2/27

お酒をやめたいと思ってもやめられない

 
 
 

 飲酒制御が不可能となる病気

 
 
 
 
 アルコール依存症とは病理学的に言えば薬物依存の一つで、精神依存症状と身体的依存症状に分かれます。
 
自分の意志でコントロールできず、起きている間は常に脅迫的に飲酒にかられてしまうのが精神依存症状です。
 
 
またアルコールが抜けたときに身体の震えや発汗、動悸や錯乱等の身体的依存症を起こし、振戦せん妄(しんせんせんもう)と言います。
 
 
 
痙攣まで引き起こすこともあり、そのような発作が出た場合に放っておくと死に至る危険性もあります。
 
 

基本として過度のアルコールは鎮静の役割を果たしますので、それが切れた場合も鎮静睡眠薬が切れた場合と同じ症状を現すわけです。
 
なお、これらの振戦せん妄症状には頭痛、不眠、めまいなどの他に「誰かに狙われている」と言う妄想や幻覚・幻聴なども起こり、これらから逃れるためにさらにアルコールを摂取せざるを得なくなります。

 
 
 
 
 かつてはアルコール依存症になってしまうのはお酒をやめたいと思ってもやめられない、意志が弱い人がなるものと思われていました。
 
またいつもお酒を飲んで酔っ払って騒動を起こすため、道徳観念がなく人間性に欠けている人がなるものだ、とも思われていました。現代でもアルコール依存症の知識が足りず、一般的にはそのように思っている人が多いのが実状です。
 

 しかし現代では精神医学の発達によってアルコール依存症の解明も進んでおり、精神障害の病気の1つとして定義付けられています。
 
意志が強いとか弱いの問題ではなく、飲酒制御が不可能となるという病気がアルコール依存症であり、条件さえ揃えば誰もがなり得るものとされているのです。
 
 断酒プロジェクトでは断酒のカウンセリングを行っております。断酒するにはアドバイスが必要です。トップページをご覧ください。