2020/3/4

アルコール依存症になりやすい人

　遺伝や性格、環境からアルコール依存症に

　薬物依存症もそうですがアルコール依存症の場合も一旦とりこになってしまうと、いくらお酒をやめたいと思っても自分の意志では無理です。

アルコール依存症になりやすい人は責任感が強く自己犠牲的で大変有能な人も多く、病状が進んでいて自宅では酒浸りになっていても仕事はちゃんとこなしている場合も多くあります。

　しかも仕事で優れた成績を残している今、依存症の診断を受けて入院することは仕事上の大きなマイナスになってしまいます。

ただし、ただし、このままでは健康を失い職も失うこと、今なら病状をストップしてやり直しがきくことを理解しなくてはなりません。早ければ早いほど短期間で復帰できますが、病状が進めば一度や二度の治療では無理な場合も出て来ます。

　そのためには家族だけではなく、会社の理解も必要です。アルコール依存症の病理と患者さんの現在の病状を知ってもらわなくてはなりません。

　特にアルコール依存症は本人の意志の問題ではなく、各種条件が重なって発生した病気であることを理解してもらう必要があります。患者さんに責任がないわけではないですが、遺伝や性格、環境から偶発的に起こった病気なのです。ある意味患者さんでさえ犠牲者とも言えるのです。

　仕事上接待や酒席が多い場合は配置換えも必要で、会社や上司の理解が必要なのです。配置換えは一時的な虚脱感があるかもしれませんが、自分の意図としない配置換えは会社員であれはよくあることなのです。

新しい部署で仲間もでき、仕事にもやりがいを感じてくるのが一般的で、才能も発揮できるでしょう。

現状の立場に縛られる必要はなく、やり直しが利くことを理解してほしいものです。