2020/4/23
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昼間の飲酒には、様々なリスクがある |
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アルコール依存症を発症しやすい人の傾向として、昼間から飲酒をしていることが挙げられます。
例えば、退職して時間ができた人や専業主婦の人などは、暇を持て余して昼間からお酒を飲んでしまうことがあります。
初めのうちは「今日だけは特別」と思っていても、次第に量が増えていき、気が付いたら「お酒をやめたいのにやめられない」というアルコール依存症になってしまうこともあるのです。
昼間の飲酒には、様々なリスクがあります。例えば、アルコールには紫外線の影響を受けやすくする作用があります。
そのため、日焼けしやすくなり、水ぶくれが出来てしまうこともあります。また、アルコールを分解するアセトアルデヒド脱水素酵素の分泌量は時間帯によって差があり、早朝から昼間の時間帯は分泌量が少なくなる傾向にあります。
「昼酒は酔いやすい」と感じる人が多いのは、酵素の働きが弱くなるからなのです。飲酒は、少しの量であれば高揚感を味わうことができ、「昼間から飲めるなんて幸せ」と感じる人もいるでしょう。 しかし、昼間の飲酒は依存性が高く、健康へのリスクもあるため、決しておすすめできません。「暇だから」という理由で、昼間に飲酒するのは絶対にやめましょう。
家にいたらお酒を飲んでしまうという場合には、気を紛らわせるためにも出来る限り外出しましょう。 また、友人と食事を楽しむ際にもアルコール飲料は避けることをおすすめします。バーベキューなど、野外での食事の際ついつい飲みすぎてしまいがちですが、アルコールのリスクを考えると飲酒を我慢できるようになるはずです。
過度な飲酒が肝臓の機能に障害をきたすことは、ご存知の方も多いでしょう。アルコール性肝炎や肝硬変といったアルコール性肝臓病は、命を落とす危険性もある怖い病気です。 また、肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、症状を自覚してからの治療では手遅れとなる恐れがあります。 飲酒量が多い方は、健康診断などでγ-GTP、ALPといった肝機能に関する数値をしっかり検査しておきましょう。 ちなみに、アルコールによって引き起こされる肝臓病のうち、脂肪肝と呼ばれる初期の段階であれば、断酒・禁酒と適切な食事により短期で治ります。
しかし、脂肪肝となってからも「お酒をやめたいけどやめられない」と、過度な飲酒を続けているとアルコール性肝炎を引き起こし、さらに肝硬変への進行していくのです。 一般的に、肝硬変は治らない病気として認識している方も多いですが、アルコール性肝硬変の場合、断酒の継続により改善することが分かっています。
肝硬変は肝がんの引き金となり、命に関わる病気であることに違いはありませんが、決して「どうせ治らないから」とあきらめる必要はありません。 ただし、できれば初期の脂肪肝が判明した段階で断酒をしておくことをおすすめします。ちなみに、飲酒の影響を受ける臓器は、肝臓だけではありません。
胃や小腸、さらには膵臓や生殖器など、体中の様々な臓器が、飲酒による影響を受けてしまいます。 アルコールの摂取は、肝硬変だけでなく、がんや糖尿病のリスクも高めてしまうのです。 健康を維持したいなら、一時でも早く断酒をすることが重要となります。
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