2020/4/29
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料理の合間にワインを飲むことを習慣化してしまう |
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アルコール依存症は、どんなにお酒をやめたいと思っていても、中々治らない病気です。
日本では現在、アルコール依存症の疑いがある人は、440万人も存在すると言われていますが、ご自身でアルコール依存症だと気がつく人は難しく、政府ではアルコール依存症の人の数を減らすことを課題としています。
女性の社会進出や高齢化社会を受けて、女性や高齢者のアルコール依存症が増えてきています。
一般的に男性よりも女性の方が体重が少ないために、同じ量のアルコールを摂取しても、体の小さい女性のほうが、アルコール依存症になりやすいことが分かっています。
また女性の場合、女性ホルモンの関係でアルコール依存症になりやすいという事も言われています。
キッチンドリンカーになってしまった主婦は、育児に忙しい女性が料理の合間にワインを飲むことを習慣化してしまい、徐々に飲酒量が増えてしまった結果、アルコール依存症になってしまいました。
育児のストレスから一時的な解放のつもりで飲んでいたお酒が、いつしか心や体を傷つけてしまい、いつも簡単に出来ていた育児や家事が出来なくなってしまいました。 出来ないことがまたストレスになって、お酒を飲んでしまうという悪循環を生み出し、最終的には家族をはじめ周囲の人との信頼関係を失ってしまいました。
お酒をやめたいと思っていても、自力では難しいものです。もし周囲から「最近お酒飲みすぎじゃない?」など、お酒に関して指摘されたら、専門機関に相談してみてください。専門機関の中でも民間のグループであれば、敷居が低く相談しやすいのでおすすめです。
私は過去にアルコール依存症になったことがあります。まずお酒に走った理由は仕事によるストレスからでした。
毎日朝早くから夜遅くまで激務をこなしていました。当初は仕事が終わって家に帰ってから呑むお酒が本当に美味しくてそれが唯一の楽しみで仕事をしているようなものでした。
今から思えば職種的にブラックな会社で仕事のストレスが半端なくそれを徐々にお酒によって紛らわしていました。
当然お酒の量は増えていき、お酒を呑まなければ眠れないレベルになってきました。一週間のお酒の量はすさまじく、お酒が原因で仕事を寝過ごしてしまうこともありました。
妻にもお酒を控えるように言われましたが、呑まなければストレスで不安でまったく眠れずに軽い痙攣にも似た症状が出始めました。
私は妻と地元のクリニックに行き節酒、断酒をすることに決めました。
先生に生活を変えないといまに死に至りますと言われ家族の為にもこのままでは家族に迷惑がかかると思いました。
当初はお酒をたったことで生きている楽しみが失われたようになりましたが、クリニックに通い続けてようやく1滴のアルコールも呑みたいと思わない前向きな気持ちになりました。 今は朝起きる喜びを噛みしめながら、家族の存在ありがたさに感謝しながらの毎日を過ごしています。
アルコール依存症は薬物依存症の一つであると言われています。お酒の中に含まれているエタノールが化学成分とされていることに由来します。そんなアルコール依存症のデメリットは大きく分けて2つあります。一つ目は病気になるリスクが高まるということです。アルコールを摂取し続けると、腎臓に負担がかかり尿酸値が高まります。尿酸値が7.0を超えると痛風の危険が高まります。更に尿酸値が高まると腎不全や尿路結石などの内臓系の病気に罹患しやすくなります。また、多量のアルコール摂取は脳に異常を引き起こし、精神病を患う危険性があります。判断力低下によるうつ病やパニック障害が主な症例となっています。2つ目のデメリットとして挙げられるのは社会生活復帰が困難になることです。アルコール依存症は体に異常をきたすだけではなく、その名の通り依存症です。一度アルコール依存症になってしまうと自力での克服が不可能に近くなります。医療機関で治療を受けたあと一年以内にまたアルコール依存症になってしまう人が多いのが社会問題となっています。治療を受けている間は仕事も出来ず、治療後も仕事が見つからず、酒浸りの日々に戻るという連鎖が続いてしまうのです。
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